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PMS/PMDD

【医師監修】PMDDでお困りの方へ:心療内科で受けられるサポートとは

生理前に強い感情の起伏や不安、イライラなどが続く場合、それは月経前不快気分障害(PMDD)の可能性があります。PMDDは、多くの女性が経験する月経前症候群(PMS)よりも精神的な症状が強く、日常生活や人間関係などに大きな影響を与えることがあります。今回は、PMDDの特徴と心療内科で受けられるサポートについて解説します。


PMDDとは?

PMDDは、生理周期に関連して起こるホルモンバランスの変化によって引き起こされる精神的・身体的な症状が特徴です。PMSとの主な違いは、その症状の重篤さ日常生活への影響の大きさにあります。

主な症状

  • 強いイライラや怒りの感情
  • 抑うつ感や無力感
  • 不安や緊張感の増加
  • 集中力の低下
  • 過剰な食欲や睡眠の乱れ

これらの症状は生理が始まると軽減し、生理終了後には消失することが一般的です。しかし、毎月繰り返されるため、本人や周囲の人々にとって大きな負担となります。


PMDDを改善するための心療内科でのサポート

PMDDは適切な治療やサポートを受けることで、症状を和らげることが可能です。心療内科では、以下のような方法を用いてPMDDにアプローチします。

1. 正確な診断

まずはPMDDの診断が重要です。医師は、生理周期と症状の関係を詳しくヒアリングし、症状が他の精神疾患(例えばうつ病や不安障害)と混同されないよう慎重に評価します。また、必要に応じて診断を補助するための記録をつけることを勧められることもあります。

2. 薬物療法

症状の重さに応じて、医師が以下のような薬を提案することがあります。

〇 抗うつ薬(SSRI)
PMDDの精神症状を軽減する効果があります。一部の患者には、生理前のみの服用が推奨される場合もあります。
〇 低用量ピル
ホルモンバランスを調整することで、症状を和らげることが期待されます。
〇 鎮痛薬
身体症状の緩和を目的に処方されることがあります。

3. 認知行動療法(CBT)

認知行動療法は、PMDDによって引き起こされるネガティブな感情や行動パターンに働きかけ、症状を改善する効果が期待されます。

  • ストレス管理のスキルを学ぶ
  • 自分の感情に向き合い、対処する方法を習得する
  • 問題解決能力を高める

4. ライフスタイルの見直し

医師やカウンセラーから、生活習慣の改善に関するアドバイスを受けることもあります。

  • バランスの良い食事を心がける
  • 定期的な運動を取り入れる
  • 十分な睡眠を確保する
  • アルコールやカフェインの摂取を控える

早めの相談がカギ

PMDDは放置すると症状が悪化し、仕事や家庭生活に深刻な影響を及ぼすことがあります。しかし、適切な治療を受けることで、多くの方が症状をコントロールし、日常生活を取り戻しています。

「生理前の気分の落ち込みやイライラがひどい」「毎月同じような症状で悩んでいる」という方は、ぜひ心療内科にご相談ください。専門的なサポートを受けることで、心も体も軽くなる一歩を踏み出せるはずです。


まとめ

PMDDは適切な治療とサポートを受けることで症状を軽減できる疾患です。心療内科では、薬物療法や認知行動療法、生活習慣の見直しなど、多方面からのアプローチを提供しています。少しでも気になる症状がある場合は、早めの受診を検討してみてください。

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福永伴子

福永伴子

順天堂大学医学部を卒業後、大学病院やクリニック等で精神科・心療内科医として勤務。2011年ともクリニック浜松町を開院。

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