誰もがなる可能性のある身近な病気
健康な人でもストレスや不安があると心が落ち込みます。そのような状態が2週間以上続く方はうつ病の可能性があります。うつ病とは、身体的・精神的ストレスにより引き起こされる「心の機能障害」です。普段ならば乗り越えられるストレスでも辛く感じ、自分に対して否定的になってしまいます。この悪循環に入ると、1人の力で抜け出すのは困難です。
早めに治療を始めるほど、回復も早いので、少しでも不調を感じたときは無理をせずに専門機関に相談することが大切です。
日常生活の中であらわれるサイン
〇 気分が落ち込み、やる気が出ない
〇 夜に何度も目が覚め、設定した目覚ましより早く目が覚める
〇 集中力が低下し、人の言うことを理解するのに時間がかかる
〇 趣味や好きだったことへの興味がなくなった
〇 何を食べてもおいしくなく、食事自体がめんどうになった
〇 休日は1日寝ていたい
〇 身だしなみやおしゃれに興味がなくなった
「うつ病」の治療
■サインに気づいたら早めの治療を
うつ病の治療は体の病気と比べても大きな違いはありません。「充分な休養」、「薬による治療」の二つを主に行っていきます。充分な休養をとることで心を健康な状態に戻し、治療をスムーズに行います。薬による治療では「抗うつ薬」を用い、バランスの取れた脳内物質の分泌を促します。効果が表れるまでに2~4週間と個人差があるので、良くならないからと言ってやめるのは好ましくありません。
「うつ病」の症状
うつ病の代表的な症状は「抑うつ気分」ですが、そのほかにも妄想や体の不調といったさまざまな症状が現れます。
治療例
うつ病の治療は「休養」と「薬による治療」の2つで進められます。焦らずに、充分な休息をとりながら適切な薬を服用し、ゆっくりと回復していきましょう。
症状が軽くなり、安定してくると治療をやめたくなりますが、再発を予防するためにも医師の指示に沿って治療を続けることが大切です。
治療の最終段階に入るのは、安定した状態を経てからです。周りの人たちとコミュニケーションをとりながら、ゆっくりと日常生活に戻る準備を始めます。
また、「うつになりやすい思考」のクセというような、うつ病になりやすい方によくみられる思考パターンを改善することにも取り組んでいきます。