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【医師監修】年末年始は心が疲れやすい?実家ストレスと仕事始めの“正月うつ”とは

年末年始は、ゆっくり休める時期と思われがちですが、「気分が沈む」「疲れが抜けない」「仕事に戻りたくない」など、心の不調を抱える方が実は少なくありません。

この時期は普段とは違う生活環境に加えて、実家や親戚との関わり、長期休暇による生活リズムの変化など、心身に負担がかかりやすく、気づかないうちにストレスが蓄積していきます。

特に、実家での気遣いや親戚からのプレッシャー、休み明けの緊張や不安は大きなストレスとなり、“正月うつ”と呼ばれる状態につながることもあります。

本記事では、年末年始に起こりやすい心の不調について、その原因と特徴、今日からできる対策を医師がわかりやすく解説します。

セルフケアイメージ

年末年始がストレスになりやすい理由

年末年始は、日常生活とは異なる環境に置かれるため、心のバランスが崩れやすい時期です。

生活リズムが乱れる

夜更かしや食生活の変化は自律神経に影響し、気分の不調を引き起こします。

家事・育児負担が増えやすい

特に女性の場合、年末年始は来客準備や食事作りなど負担が倍増し、疲労が蓄積しやすくなります。

「楽しむべき」という周囲の雰囲気

SNSや世間のムードと自分の気分に差があると、孤独感や焦りを感じることがあります。

実家・親戚との関係でストレスを感じる理由

年末年始の帰省は、楽しみである一方で大きなストレス源にもなります。

1. 昔の関係性に戻される

大人になっても、実家では「子どもの頃の役割」に戻されやすく、無意識に気を遣いすぎてしまうことがあります。

2. 親戚からのプレッシャーの言葉

結婚・出産・仕事の話題はナイーブな問題です。
悪気のない言葉でも、心に負担がかかります。

3. 家事負担の集中

「実家だから休める」とは限らず、むしろ気遣いによって疲れが溜まる方も多く見られます。

セルフケアイメージ

帰省ストレスが心身に与える影響

帰省ストレスが蓄積すると、以下のような症状が表れやすくなります。

  • 倦怠感、眠気が強い
  • 頭痛、胃の不調
  • イライラや不安感の増加
  • 気分の落ち込み
  • 疲れているのに眠れない

次第に、「家に戻っても疲れが取れない」「年末年始が憂うつになる」と感じやすくなります。

正月うつとは?休み明けに起きる心の不調

年明けに「気分が重い」「仕事に戻るのが怖い」といった不調が現れることがあります。これがいわゆる“正月うつ”です。

よくある症状

  • 朝、起き上がれない
  • 会社に行くことを考えると動悸がする
  • 涙もろくなる
  • 意欲が湧かない
  • 集中力が続かない

休み明けは環境の切り替えが大きく、緊張や不安が一気に表面化しやすいタイミングです。

セルフケアイメージ

正月うつになりやすい人の特徴

  • 真面目で責任感が強い
  • 完璧主義の傾向がある
  • 人に頼るのが苦手
  • ストレスを抱え込みやすい
  • 季節の変化に敏感(特に女性)

これらに当てはまる人は環境の変化に影響を受けやすく、休み明けの不調が表れやすいといわれます。

今日からできるセルフケアのポイント

1. 完璧を目指さない

家事・親戚付き合い・仕事など「やるべきこと」を見直し、負担を減らすことも大切です。

2. 活動と休息のバランスを意識する

散歩・軽い運動は気分を整えるのに有効です。
一方で睡眠時間が不規則になると不調が悪化しやすいため、生活リズムをできるだけ整えましょう。

3. “距離を置く”工夫をする

長時間の親戚付き合いが負担になる場合は、短時間の外出や一人の時間を作ることで心の疲れを回復しやすくなります。

医療機関に相談するタイミング

以下のような状態が2週間以上続く場合は、自己判断せず医療機関へ相談してください。

  • 朝起きるのがつらい
  • 気分の落ち込みが続く
  • 涙が止まらない
  • 仕事や家事ができない
  • 睡眠・食欲が乱れている

早めに受診することで、軽症の段階から適切な治療を受けられ、回復しやすくなります。

まとめ

年末年始は、誰にでもストレスが溜まりやすい時期です。実家での気遣い、親戚からのプレッシャー、休み明けの不安など、心が揺らぐ要因が多くあります。

「疲れているだけ」と我慢せず、生活リズムの見直しやセルフケアを心がけながら、必要に応じて医療機関に相談することが大切です。心の負担を少し軽くして、新しい一年を穏やかに迎えられるよう、自分の気持ちに寄り添って過ごしましょう。

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福永伴子

福永伴子

順天堂大学医学部を卒業後、大学病院やクリニック等で精神科・心療内科医として勤務。2011年ともクリニック浜松町を開院。 医学博士、日本精神神経学会認定専門医、日本医師会認定産業医

ともクリニック浜松町について
浜松町駅・大門駅すぐの心療内科・精神科。
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