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【医師監修】育て中の不調は自律神経の乱れかも?体と心の関係を知る

子育てに追われる毎日の中で、「なんとなく体がだるい」「眠れない」「気分が落ち込む」といった不調を感じていませんか?
原因がはっきりしない体調不良が続くと、「疲れているだけ」「育児のせいだから仕方ない」と自分を責めてしまうこともあるかもしれません。
しかし、それらの不調は「自律神経の乱れ」が関係している可能性があります。
本記事では、自律神経と心身のつながり、特に子育て中の女性に起こりやすい不調の背景について、わかりやすく解説します。
病院に行くべきか迷っている方にも、受診の目安となる情報をお伝えします。

自律神経とは?心と体を調整する“司令塔”

自律神経とは、私たちの意思とは関係なく、体のさまざまな機能を自動的に調整している神経のことです。
主に「交感神経(こうかんしんけい)」と「副交感神経(ふくこうかんしんけい)」の2つに分かれ、バランスをとりながら働いています。

交感神経:活動モード

日中の活動時やストレスを感じたときに働く

副交感神経:休息モード

リラックス時や睡眠時に働く

このバランスが崩れると、体と心の両方に不調が出やすくなります。

子育て中の女性に多い「自律神経の乱れ」の原因

子育て期は、心身ともに大きな負担がかかる時期です。以下のような要因が、自律神経に影響を与えると考えられています。

1. 慢性的な睡眠不足

赤ちゃんの夜泣きや授乳、夜間の対応が続くと、十分な睡眠がとれません。睡眠の質が低下すると、自律神経のリズムが乱れやすくなります。

2. 休めない生活リズム

家事・育児・仕事に休みはなく、自分の時間がほとんど取れない日々が続くと、交感神経が優位になりがちです。

3. 精神的ストレス

「ちゃんと育てなきゃ」「迷惑をかけてはいけない」といった責任感やプレッシャーが積み重なり、心のストレスが身体にも影響を及ぼします。

4. ホルモンバランスの変化

出産後のホルモンの急激な変化も、自律神経の不安定さに影響するといわれています。

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こんな症状に心当たりは?自律神経の乱れで起こる不調

自律神経が乱れると、一つの症状にとどまらず、複数の身体的不調や精神的なつらさが現れることがあります。

  • 疲れやすい、朝起きられない
  • めまい、頭痛、動悸
  • 手足の冷え、ほてり
  • 胃の不調、食欲の低下または過食
  • 気分の落ち込み、イライラ、不安感
  • 寝つきが悪い、夜中に目が覚める

これらは「更年期障害」や「うつ病」などと似た症状を示すこともありますが、自律神経の不調によって生じているケースも少なくありません。医師による丁寧な診察で、状態を正しく見極めることが大切です。

自律神経の乱れにどう向き合う?セルフケアのポイント

日々の生活の中で、自律神経のバランスを整えるためにできることがあります。以下は医療機関でもよく紹介されているセルフケアの例です。

● 規則正しい生活を心がける

毎日同じ時間に起き、朝日を浴びることで、自律神経のリズムが整いやすくなります。

● 深呼吸・軽い運動・ストレッチ

深呼吸やストレッチ、軽めのウォーキングは、副交感神経を刺激し、心身の緊張をやわらげる効果が期待されます。

● デジタル機器との付き合い方を見直す

スマートフォンやPCの光や情報の刺激も、交感神経を高ぶらせます。就寝前はなるべく控えるようにしましょう。

● ひとりで抱え込まない

気持ちの辛さがあるときは、家族や友人、あるいは医療機関に相談することも重要です。話すことで、気づかなかった自分の疲れに気づくこともあります。

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こんなときは医療機関に相談を

下記のような状況が続いている場合には、我慢せず、医療機関への相談を検討しましょう。

  • 体の不調が2週間以上続いている
  • 家事や育児に支障が出るほどつらい
  • 気分の落ち込みや不安感が強くなってきた
  • 眠れない日が何日も続いている

医師の診察では、症状や生活背景を丁寧に聞いたうえで、必要に応じて血液検査や心電図、心理的評価などが行われます。身体的な病気がないと確認されることで安心できる方も多く、自律神経の乱れに対する治療やアドバイスが受けられる場合もあります。

まとめ

子育て中の不調には、自律神経のバランスの乱れが関係している可能性があります。「気のせい」「頑張りが足りない」と自分を責めず、まずは不調を“体と心からのサイン”として受け止めることが大切です。生活リズムを整えたり、ストレスに対処したりするセルフケアも有効ですが、つらさが続くときは医療機関に相談することをためらわないでください。正しい知識と適切なケアで、心身のバランスを取り戻す一歩を踏み出しましょう。

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福永伴子

福永伴子

順天堂大学医学部を卒業後、大学病院やクリニック等で精神科・心療内科医として勤務。2011年ともクリニック浜松町を開院。 医学博士、日本精神神経学会認定専門医、日本医師会認定産業医

ともクリニック浜松町について
浜松町駅・大門駅すぐの心療内科・精神科。
当院では、女性医師があなたの心に寄り添い、お一人おひとりの状態に合わせた丁寧な診察を行っています。うつ病や不眠、PMSや更年期の悩み、自律神経失調症状など、メンタルヘルス不調でお困りでしたら、安心してご相談ください。

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〒105-0013 東京都港区浜松町2-2-5 浜松町営和ビル5F

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