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【医師監修】更年期障害は何科にかかればいい?

更年期障害は、40代後半から50代にかけて、女性が経験する身体的および精神的な不調を指します。閉経に伴うホルモンバランスの変化が主な原因となっており、症状としては、のぼせや発汗、不眠、気分の落ち込み、イライラなどが挙げられます。これらの症状は個人差がありますが、生活の質を大きく低下させることがあります。そのため、更年期障害の症状が現れた場合、どの科に相談すればよいかを理解しておくことが大切です。

この記事では、更年期障害の症状とそれに対応するための専門科について解説します。

1. 更年期障害の症状

更年期障害の症状は、主にホルモンバランスの乱れが原因で起こります。特にエストロゲン(女性ホルモン)の減少が影響を与え、次のような症状が見られます。

〇 身体的症状

    • のぼせ、発汗(特に夜間)
    • 生理不順や月経の変化
    • 頭痛やめまい
    • 関節の痛みや筋肉のこわばり
    • 不眠や睡眠障害

〇 精神的症状

    • 気分の落ち込みやうつ状態
    • 不安やイライラ
    • 集中力の低下や記憶力の減退
    • 疲れやすさや無気力感

これらの症状が日常生活に支障をきたすようになると、更年期障害の可能性があります。では、どの科に相談すればよいのでしょうか?

2. 更年期障害はどの科を受診すれば良いか?

更年期障害の症状に対応できる科は、主に以下の3つです。それぞれの専門性に応じた診療を受けることができます。

(1) 婦人科

婦人科は、更年期障害に最も適切な科です。婦人科では、女性ホルモン(エストロゲン)の減少が原因となる症状に対して、ホルモン補充療法(HRT)などの治療が行われます。ホルモン補充療法は、エストロゲンを補うことで症状を軽減し、更年期の不調を和らげる効果が期待できます。

(2) 内科

内科でも、更年期障害の症状に対応できます。特に、更年期障害による身体的な症状(高血圧、心臓の不調、代謝異常など)に関連した治療が行われます。また、内科医は、体調全般を診察し、必要に応じて他の専門科への紹介を行うこともあります。

更年期に伴う睡眠障害や気分の不調が続く場合、内科医が精神面の相談に乗ってくれることもあります。

また、婦人科では、更年期に関連する他の病気(子宮内膜症や卵巣の疾患など)のリスク評価も行われるため、更年期に関する全般的なサポートを受けることができます。

(3) 精神科・心療内科

更年期障害には、精神的な影響が強く現れることがあります。気分の落ち込みや不安、イライラ感など、精神的な症状が続く場合には、精神科や心療内科を受診することをお勧めします。

これらの科では、更年期障害によるうつ症状や不安障害を診断し、カウンセリングや抗うつ薬などの治療を行うことができます。特に精神的なストレスが強い場合には、心療内科でのサポートが効果的です。

(4) 漢方内科

更年期障害には、漢方治療も有効とされる場合があります。漢方内科では、女性の体質に合わせた漢方薬を処方して、ホルモンバランスを整える治療が行われます。漢方は、西洋医学の薬に比べて副作用が少なく、体全体のバランスを整えるアプローチが可能です。

(5) カウンセリング

更年期障害に伴う心理的な不調が強い場合には、専門のカウンセラーによる心理療法を受けることも有効です。カウンセリングでは、ストレスや不安を軽減するための方法を学ぶことができます。また、認知行動療法(CBT)などの治療法が有効な場合もあります。

3. 更年期障害の治療方法

更年期障害に対する治療方法には、以下のような選択肢があります。

〇 ホルモン補充療法(HRT)
ホルモンバランスの乱れによる症状を軽減するために、エストロゲンやプロゲステロンを補う治療法です。
〇 生活習慣の改善
適度な運動やバランスの取れた食事、ストレスの管理が大切です。これにより、体調を整え、症状を和らげることができます。
〇 精神的サポート
カウンセリングや薬物療法(抗うつ薬など)が有効です。
〇 漢方薬の使用
漢方薬を使用して、体質に合った治療を行うことができます。

4. まとめ

更年期障害は、女性が経験する自然な体の変化によるものですが、その症状は生活に大きな影響を与えることがあります。更年期障害に関連する症状が現れた場合、まずは婦人科を受診し、必要に応じて内科や精神科、カウンセリングを利用することをお勧めします。早期に適切な治療を受けることで、更年期をより快適に過ごすことができます。自分に合った治療法を見つけ、心と体の健康を守りましょう。

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福永伴子

福永伴子

順天堂大学医学部を卒業後、大学病院やクリニック等で精神科・心療内科医として勤務。2011年ともクリニック浜松町を開院。

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