電話予約
受付時間
アクセス
診療内容
FAQ
ストレスと心の健康

【医師監修】孤独感が強い人が気をつけたい心のサインと対処法

誰かと一緒にいても、なぜか心が満たされない。自分のことを理解してくれる人がいない――そんな「孤独感」に悩む方は少なくありません。特に現代では、SNSなどで人とのつながりが表面的になりやすく、心の中では孤独を感じているという方も多い傾向があります。
孤独感そのものは一時的であれば誰にでも起こりうる感情ですが、長期的に続くと心の不調や身体の不調につながることがあります。
本記事では、孤独感が強いときに現れやすい心のサインと適切な対処法について医師が解説します。心の状態を見つめ直し、必要に応じて医療機関のサポートを受けることは、健やかな生活の第一歩です。

孤独感とは?その正体と背景にあるもの

「孤独感」とは、他者とのつながりの不足や、理解されていないという感覚から生じる心の状態です。実際に一人でいるかどうかよりも、「誰にも本音を話せない」「支えてくれる人がいない」といった主観的な体験に基づいています。
孤独感は一時的な状況から生じることもあれば、性格傾向や過去の経験、人間関係のパターンなど、より深い背景があることもあります。
特に以下のような状況にある方は、孤独感を抱きやすい傾向があります。

  • パートナーとの離別や死別を経験した
  • 子どもが独立し、家庭内に一人でいる時間が増えた
  • 退職や転職で人間関係が大きく変わった
  • 慢性的な体調不良により外出や交流が減った

孤独感は誰にでも起こり得るものですが、心の健康と深く関係しているため、注意深く見守ることが大切です。

孤独感が強い人に現れやすい心のサイン

孤独感が強くなると、以下のような「心のサイン」が現れることがあります。これらの変化が続いている場合は、心の不調が進行している可能性があります。

1. 気分の落ち込みや無気力

  • 朝起きるのがつらい、何もしたくない
  • 楽しいことに興味を持てなくなった
  • 以前は楽しめていた趣味も面倒に感じる

2. 自己否定や過剰な反省

  • 「自分は価値がない」「誰にも必要とされていない」と感じる
  • 過去の出来事を繰り返し思い出して責めてしまう

3. 不安や焦燥感の増加

  • 将来のことを考えると不安で眠れない
  • 何もしていなくても心が落ち着かない

4. 体調不良(心身相関)

  • 頭痛や胃の不調、肩こりなど、身体に原因のない症状
  • 睡眠障害(寝つきが悪い・夜中に何度も目が覚める)

これらの症状が続く場合、単なる「気の持ちよう」では済まされません。心のサインに早めに気づき、適切な対処を取ることが大切です。

心のサインイメージ

孤独感への対処法

孤独感は、生活の工夫や人間関係の見直しで軽減できることもあります。ここでは、医師の視点からおすすめできる対処法をご紹介します。

1. 日常に「他者との接点」を取り入れる

孤独感を感じている方は、人とのつながりを持つ機会を意識的につくることが大切です。

  • 週に一度でも知人と電話をする
  • ボランティア活動や地域の集まりに参加する
  • オンラインで趣味のコミュニティに参加する

「気を遣う」「疲れる」と感じる方は、短時間・少人数・無理のない範囲から始めることがポイントです。

2. 感情を「書き出す」習慣をつける

孤独な気持ちは、言葉にすることで整理されやすくなります。誰かに話すのが難しいときは、日記やメモに気持ちを書くだけでも効果があります。

  • 今日の気分を10段階で記録する
  • 感じたことをそのまま書く(正解は不要)
  • 書いたことに対する評価はせず、「今の自分」を受け止める

3. 健康的な生活リズムを整える

孤独感が強くなると、生活リズムが乱れがちです。心と身体は密接につながっているため、日光を浴びる・規則正しい食事・睡眠の質の改善は大きな助けになります。

  • 朝決まった時間に起きて、窓を開けて日光を浴びる
  • 1日3食を意識し、偏った食事を避ける
  • 寝る前のスマホ・カフェインを控える

4. 専門的なサポートを受ける

孤独感やそれに伴う心の不調が長引く場合は、医療機関に相談することが重要です。

  • 精神科や心療内科では、孤独感に伴ううつ状態や不安障害について適切な診断と治療が行われます
  • カウンセリングや認知行動療法などで、自分の思考や行動パターンを見つめ直すサポートも受けられます

「こんなことで病院に行っていいのだろうか」と思う方もいらっしゃいますが、孤独感は心の健康問題のひとつです。誰かと話すだけでも気持ちが楽になることがありますので、早めの受診をおすすめします。

サポートイメージ

まとめ

孤独感は、誰にとっても身近な感情でありながら、長引くと心身にさまざまな不調をもたらす可能性があります。今回ご紹介したような心のサインが見られるときには、「疲れているだけ」「年齢のせい」と片づけず、自分の心の声に耳を傾けることが大切です。
孤独感に対しては、日常生活の中でできる工夫もたくさんありますが、症状が強くなっている場合には、医療機関のサポートを受けることをためらわないでください。
心の健康は、人生の質を左右する重要な要素です。一人で抱え込まず、必要な助けを得ながら、少しずつでも心を軽くしていきましょう。

あわせて読みたい
>【医師監修】仕事と子育ての両立と女性のメンタルヘルス
>【医師監修】適応障害とは?ストレスへの過剰反応に潜むサインを見逃さない
>【医師監修】メンタル不調で休職する前に知っておきたい10のこと

福永伴子

福永伴子

順天堂大学医学部を卒業後、大学病院やクリニック等で精神科・心療内科医として勤務。2011年ともクリニック浜松町を開院。 医学博士、日本精神神経学会認定専門医、日本医師会認定産業医

ともクリニック浜松町について
浜松町駅・大門駅すぐの心療内科・精神科。
当院では、女性医師があなたの心に寄り添い、お一人おひとりの状態に合わせた丁寧な診察を行っています。うつ病や不眠、PMSや更年期の悩み、自律神経失調症状など、メンタルヘルス不調でお困りでしたら、安心してご相談ください。

受付時間・ご予約

当院は初診・再診ともに予約制となっております。

  • 午前:09:30~12:30 午後:14:00~18:00
  • 土曜:09:30~13:30
  • 休診日:木曜・日祝・最終週の水曜午後
アクセス

〒105-0013 東京都港区浜松町2-2-5 浜松町営和ビル5F

関連コラム

  1. 【医師監修】孤独感が強い人が気をつけたい心のサインと対処法

  2. 【医師監修】不安感が強いのは心のSOSかも?放置しないでほしい理由とは

  3. 【医師監修】眠れないのは自律神経の乱れが原因?不眠と自律神経失調症の関係

  4. 【医師監修】不眠症と自律神経失調症の違いは?見極めポイントと対処のヒント

  5. 【医師監修】なぜ自律神経は乱れるのか?その原因をわかりやすく解説

  6. 【医師監修】症状が似ていても原因は別?自律神経失調症と間違えやすい身体の病気

  7. 【医師監修】自己判断はリスク大!自律神経失調症と誤解されやすい疾患一覧

  8. 【医師監修】自律神経失調症は女性に多い?年齢・ライフステージ別の傾向と対策

PAGE TOP
FAQ