電話予約
受付時間
アクセス
診療内容
FAQ
女性のメンタルヘルス

【医師監修】主婦のメンタルヘルス:家事も育児も「ちゃんとやらなきゃ」がつらいあなたへ

現代の主婦は、家事や育児に加え、地域活動やパート勤務など、多くの役割を担っています。そのため、「家のことはきちんとやらなければ」と自分を厳しく律し、頑張りすぎてしまう方が少なくありません。
本記事では、医師による解説のもと、そのような「完璧主義」が心に与える影響や、疲れやイライラの原因についてご説明します。

「ちゃんとやらなきゃ」のプレッシャーが心に与える影響

家事や育児は、終わりが見えにくい作業です。洗濯、掃除、料理、子どもの世話など、やることが次々と続き、休む間もないことも多いでしょう。その中で「手を抜くと家族に迷惑をかける」「周囲の期待に応えなければ」と感じると、自分を追い詰めやすくなります。

こうした状態が続くと、慢性的なストレスとなり、気分の落ち込みや疲労感、睡眠の質の低下などの症状が現れることがあります。これは「うつ状態」や「適応障害」といった心の不調のサインであることもあります。

自分を責めすぎることのリスク

「もっと頑張らなければ」と思う気持ちは、家族を大切に思う証拠ですが、自分を責めすぎると心身の負担が増し、悪循環に陥ることがあります。たとえば、疲れているのに「怠けている」と感じて自己嫌悪に陥ると、気分がさらに落ち込みやすくなります。

このような状態が長引く場合は、早めに専門の医療機関に相談することが大切です。特に、日常生活に支障が出るほどの強い疲労感やイライラ感、無気力感がある場合は、受診を検討してください。

家事や育児の負担を軽くする工夫

忙しい毎日の中で、少しでも心の負担を減らすためには「完璧を目指さない」ことが大切です。具体的には以下のような工夫が役立ちます。

家族や周囲に協力をお願いする

家事や育児を一人で抱え込まず、パートナーや子どもにも役割分担をお願いしましょう。小さなことでも手伝ってもらうことで、負担が軽くなります。

家事のイメージ

優先順位を決める

すべてを完璧にこなすのは難しいため、「今日やるべきこと」と「後回しにしてもよいこと」を整理しましょう。重要度の高いことに集中することで効率が上がります。

休息の時間を確保する

疲れたときは無理をせず、短時間でもリラックスできる時間を作ることが大切です。好きな音楽を聴いたり、軽いストレッチをしたり、簡単なリフレッシュ法を取り入れてみてください。

イライラや不安が強いときはどうしたらよい?

家事や育児のストレスでイライラしたり、不安が強くなったりすることもあります。そんなときは、以下の方法を試してみましょう。

深呼吸や呼吸法を取り入れる

ゆっくりと深呼吸を繰り返すことで、自律神経のバランスが整い、気持ちが落ち着きやすくなります。

気持ちを言葉に出す

誰かに話すことが難しい場合は、日記やメモに書き出すだけでも気持ちの整理につながります。

専門の相談窓口や医療機関を利用する

一人で抱え込まず、心の専門家に相談することも大切です。医療機関では、カウンセリングや必要に応じた治療を受けることができます。

こんなときは医療機関の受診を

以下のような症状が続く場合は受診をおすすめします。

  • 2週間以上続く強い気分の落ち込みや不安感
  • 眠れない、または眠りすぎてしまう
  • 食欲の変化や体重の増減
  • 日常生活がうまく送れないほどの疲労感
  • イライラや怒りが抑えられず、家族との関係に支障が出ている

こうした症状は、心の不調のサインです。早めに医療機関を受診し、医師と一緒に適切な対応を考えることが大切です。

まとめ

主婦の皆さまが抱えがちな「家事も育児もちゃんとやらなければ」という思いは、心の負担となりやすく、慢性的な疲れやイライラ、不安を招くことがあります。医師が解説するように、自分を責めすぎず、完璧を目指さないことが心の健康を守る第一歩です。
家事や育児は終わりのない作業ですが、無理をしすぎると心身の不調につながるため、家族や周囲の協力を得たり、優先順位をつけて負担を減らす工夫が重要です。また、疲れを感じたときは休息の時間を意識的に取ることも効果的です。
イライラや不安が強くなった場合は、深呼吸や気持ちを書き出すなどのセルフケアを試みてください。それでも改善が見られない場合や、日常生活に支障が出るほどの症状が続く場合は、医療機関への受診をためらわないでください。早めの相談が回復への近道となります。
家事や育児に一生懸命なあなたの心と体の健康が何より大切です。無理せず、自分を大切にしながら、必要に応じて医療機関や相談窓口を活用してください。

あわせて読みたい
>【医師監修】「私だけ取り残されている気がする」主婦の孤独と向き合うには
>【医師監修】産後うつのサインとは?ワンオペ育児が心に与える影響
>【医師監修】ワンオペ育児で夫に嫉妬…産後うつのサインを見逃さないで

福永伴子

福永伴子

順天堂大学医学部を卒業後、大学病院やクリニック等で精神科・心療内科医として勤務。2011年ともクリニック浜松町を開院。 医学博士、日本精神神経学会認定専門医、日本医師会認定産業医

ともクリニック浜松町について
浜松町駅・大門駅すぐの心療内科・精神科。
当院では、女性医師があなたの心に寄り添い、お一人おひとりの状態に合わせた丁寧な診察を行っています。うつ病や不眠、PMSや更年期の悩み、自律神経失調症状など、メンタルヘルス不調でお困りでしたら、安心してご相談ください。

受付時間・ご予約

当院は初診・再診ともに予約制となっております。

  • 午前:09:30~12:30 午後:14:00~18:00
  • 土曜:09:30~13:30
  • 休診日:木曜・日祝・最終週の水曜午後
アクセス

〒105-0013 東京都港区浜松町2-2-5 浜松町営和ビル5F

関連コラム

  1. 【医師監修】主婦のメンタルヘルス:家事も育児も「ちゃんとやらなきゃ」がつらいあなたへ

  2. 【医師監修】育児中、イライラが止まらないのは“心”のSOS?

  3. 【医師監修】「私だけ取り残されている気がする」主婦の孤独と向き合うには

  4. 【医師監修】女性リーダーが直面するメンタルヘルスの課題とその乗り越え方

  5. 【医師監修】女性経営者に多い燃え尽き症候群(バーンアウト)の兆候と予防法

  6. 【医師監修】女性経営者が抱えやすいストレスと心の不調の特徴

  7. 【医師監修】孤独感・不安感・無気力…夜勤従事者のメンタルサイン

  8. 【医師監修】フリーランスに多いメンタルヘルス問題とは?特徴と対策を解説

PAGE TOP
FAQ