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更年期

【医師監修】身近な人を失う悲しみと更年期うつの関係

人生の中で、身近な人の死は誰にとっても避けて通れない現実です。特に更年期を迎える年代の女性にとって、愛する人との別れは心身に大きな影響を与えることがあります。この時期はホルモンバランスの乱れによる身体的、精神的な不調が多くなるため、身近な方の死による心の負担がさらに重く感じられることがあります。

更年期うつとは?

更年期うつは、女性が閉経を迎える前後の時期に見られる心の不調を指します。この時期にはホルモンバランスが大きく変動し、精神的にも身体的にも様々な症状が現れることがあります。

主な症状:

◯気分の落ち込みや憂鬱感
◯不安感や焦燥感
◯疲労感や倦怠感
◯睡眠障害(不眠や過眠)
◯身体的な不調(頭痛、肩こり、胃腸の不調など)
◯興味・喜びの喪失

身近な方の死がもたらす心の影響

身近な人が亡くなると、心に大きな衝撃を受け、深い悲しみや喪失感が生まれます。このような感情は誰にとっても自然なものですが、更年期の時期に入ると、ホルモンバランスの変化によってその影響が強く感じられることがあります。

身近な方の死による心の影響:

〇深い悲しみと喪失感
愛する人を失うことは、人生において非常に辛い経験です。この喪失感が長引くことがあります。
〇感情の起伏
更年期には感情が不安定になりやすく、些細なことでイライラしたり、落ち込んだりすることが増えます。
〇自分自身の死への不安
身近な人の死を通して、自分自身の老いを感じたり、死に対する不安を抱くことがあります。
〇無力感や孤独感
支えとなるべき人がいなくなり、孤独を感じることがあります。また、心身の不調が重なり、無力感を抱くこともあります。

身近な方の死と更年期うつの相乗効果

更年期は、身体的にも精神的にも多くの変化が伴う時期です。すでに感じているホルモンバランスの乱れや体調不良に加え、身近な人の死という大きな出来事が重なると、精神的な負担が倍増します。

相乗効果の例

  • 悲しみや喪失感に加わる疲労感
    更年期うつの症状の一つとして、慢性的な疲労感があります。悲しみや喪失感が加わると、日常生活に支障をきたすことが増えます。
  • 感情の不安定さと身体的症状の悪化
    更年期には感情の起伏が激しくなり、これが心身に影響を与えます。例えば、睡眠不足が続くことで、悲しみや不安がさらに深刻化することがあります。

更年期うつへの対処法

身近な方の死と更年期うつの影響を乗り越えるためには、適切な対処が必要です。以下はその方法です。

1) 自分の感情を認める

  • 悲しみや喪失感は自然な感情です。それを押し込めることなく、素直に感じることが大切です。
  • 自分が感じていることに対して、無理に「強くなろう」とせず、悲しみを受け入れることで心が軽くなることがあります。

2) サポートを求める

  • 友人や家族に感情を共有し、サポートを求めることが大切です。
  • カウンセリングや心理療法を受けることで、心の整理がつきやすくなり、うつ症状を和らげる助けになります。

3) 自分の体調を大切にする

  • 更年期うつの症状が現れている場合、身体的なケアも重要です。軽い運動やリラックスできる時間を確保しましょう。
  • ヨガや瞑想、深呼吸などは、心身のリフレッシュに効果的です。

4) 日常のリズムを整える

  • 規則正しい生活を心掛け、食事や睡眠のリズムを整えることが、更年期うつの症状軽減に繋がります。
  • 特に睡眠の質を改善することが、感情を安定させるために重要です。

5) 医師のサポートを受ける

  • 更年期うつが進行すると、薬物療法やカウンセリングが必要になることがあります。
  • 心療内科の専門家に相談し、症状に合わせた適切な治療を受けることが大切です。

まとめ

身近な方の死と更年期うつの影響は、心身に大きな負担をかけることがあります。しかし、適切な対処法を取り入れることで、心の健康を保ちながら悲しみと向き合うことができます。悲しみを無理に押し込めず、感情を受け入れること、サポートを求めること、そして自分の体調に気を配ることが、回復への第一歩となります。

更年期という時期は、新たな変化や成長の機会でもあります。身近な人を失った悲しみとともに、自分自身の心のケアを大切にし、前向きに人生を歩んでいけるようサポートを受けながら進んでいきましょう。

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>更年期うつとは?早期発見のためのチェックポイント
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福永伴子

福永伴子

順天堂大学医学部を卒業後、大学病院やクリニック等で精神科・心療内科医として勤務。2011年ともクリニック浜松町を開院。 医学博士、日本精神神経学会認定専門医、日本医師会認定産業医

ともクリニック浜松町について
浜松町駅・大門駅すぐの心療内科・精神科。
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