パニック障害

パニック障害とは、突然、動悸、息ができない、めまいがするといった「パニック発作」をくり返し起こす病気です。
心や性格の問題ではなく、100人に2~3人はなると言われている脳の病気です。
苦しいパニック症状に襲われますが、直接生命を脅かすことはありません。
症状を理解し、適切な治療を行うことができれば、症状を改善することが可能です。

日常生活の中で
あらわれるサイン
  パニック障害の治療

日常生活の中であらわれるサイン

急に動悸がしたり、脈拍が早くなったりする

体や手足が震え、全身に汗をかく

息切れや窒息感、息苦しさを感じる

吐き気や腹部の不快感がある

不意に死んでしまうというような恐怖心を感じる

■パニック障害はサイクルにより悪化していきます。

パニックの発作は20~30分で収まりますが、何度も発作を繰り返すうちに、「また急に発作を起こしたらどうしよう」というような不安や恐怖が生まれてきます。これを「予期不安」と言います。
予期不安は、大勢の人にパニックを見られることの恥ずかしさ、逃げ場のない所で発作が起きることへの恐怖心を生み、徐々にそういった所を意識的に避けるようになります。これは「広場恐怖(外出恐怖)」と呼ばれるものです。

「発作」、「予期不安」、「広場恐怖(外出恐怖)」はパニック障害の3大症状と呼ばれ、悪循環としてパニック障害を悪化させます。

パニック障害が悪化すると、人前に出るのを嫌うため閉じこもりがちになり、健康的な社会生活を送ることが困難になります。

さらに悪化すると、うつ病を併発することもあるため、早めの治療が大切となってきます。

パニック障害の治療

■時間をかけてパニックを起こしにくくしていきます。

お薬を使ってパニックを出にくくすることが可能です。お薬の効果はゆっくりと表れるため、根気よく飲み続けることが大切です。
お薬の効果が実感でき、パニックが起きにくいことを実感でき始めたら、それまで避けていた場所や状況に徐々に慣れていくための治療を行います。

電車に乗ることが困難だった方は、急に電車に乗るのではなく、まずは改札口まで、次に改札内まで、というように徐々に慣らしていきます。

治療には何年も必要となることがあります。ご家族など、周りの方が病気のことを理解して支えることが大切です。

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